100年以上地元で愛され続けてきた、温かみ溢れる酒蔵
創業は1858年。現在の四日市市室山町に五代目 伊藤小左衛門が「神楽」という酒名でお酒を造ったのが始まりで、このときは伊藤酒造部という名前でした。これが100年以上続いている神楽酒造の始まりです。
昭和40年代まではお酒を桶に入れて酒屋へ売っていましたが、昭和終盤から平成初期頃には独自でお酒を販売することとなります。転換期のこの頃が1番大変だったそうですが、神楽酒造は地元の方に支えられて今も蔵を守っています。現在は100年以上にわたり杜氏に伝承された手作りの醸造技能と、近代発酵工学を合わせて日本酒特有の芳醇な風味を生かした酒造りを家族だけで守り続けています。
そのせいもあってか、蔵を訪れると実家に帰ったときのような、何ともいえない温かみを感じることができます。
また、この蔵には「まちかど博物館」もあり、貴重な資料も保管されています。
歴史を風土が醸す、伝統の酒造り
ここ数年、神楽酒造の主力となっている純米酒や生酒。口に含んだ瞬間、濃厚な香りと風味が感じられ、その味わいが人気のお酒です。
ファンの方からは、「純米酒、生酒にかかわらず、その年で微妙に味が違うものの毎年美味しい。そして蔵を訪問し、神楽酒造の人とお酒について話すのが楽しい。」
神楽酒造の魅力はお酒はもちろんのこと、蔵人と会いお話しすることも魅力の1つになっており、地元から大変愛されている様子が伝わってきます。
地元に根付き、受け継がれた伝統と豊かな自然にはぐくまれた地酒ならではの美酒は、今なお多くのファンに愛され続けています。
地元に根付き、紡がれゆく酒造りへの想い
〇取締役会長 伊藤隆造さん
「平成初期の頃に自社販売へ切り替えを行った時は大変な時期でした。それでも、蔵を守っていくことは強要はしてこなかった。自然な成り行きでいいのではないか。そして、ボチボチ、程々で良い。」とも。
人を引き付けるような優しい表情と温かな微笑み。
長年に渡って地元の方からの支持を得ている理由が、このお人柄にあるように思えました。
〇代表取締役 伊藤朝和さん
「気負った想いはないが、地元で神楽酒造を残していきたい。」
そう仰るものの、地元の人に支えていただいて守ってきた蔵だからこそ、守っていきたいという気持ちが込められているようで、その言葉にはとても重みが感じられました。
何より「一番大切なのは地元の方」この言葉に想いが詰まっているように思えました。
[企業情報]
企業名 :神楽酒造株式会社
代表者 :代表取締役 伊藤朝和
住 所 :〒511-0948 三重県四日市市室山町326番地
TEL :059-321-2205
創 業 :1858年(安政5年)
公式ホームページ(オンラインショップ):
http://kagura1858.com