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創業400年 人々の笑顔を守りつづける和菓子店

京都・奈良などの都に近く、古来より交通の要所として栄えた伊賀市。
現在では、歴史ある町並みとお店、現代的な施設が共存する人気の観光スポットとなっています。
今回は、そんな伊賀市の魅力をお届けします。

 

 

創業400年、
江戸時代から続く和菓子店

”桔梗屋織居”は、創業400年の歴史を持つ老舗の和菓子店です。
慶長13年に藤堂高虎が伊賀に城下町を開き、その頃から変わらず、同じ場所で和菓子をつくり続けています。

”織居”という名前は当時の城代家老からつけていただいたもの。
高級品である和菓子の商人を抱えることは統治者のステータスであり、桔梗屋織居も東堂藩御用商人として、菓子を献上していました。

東堂藩へ和菓子を献上していた箱

 

歴史と共に歩む、
伝統店ならではの魅力

桔梗屋織居の店内には、伝統的な茶席菓子から工夫を凝らした洋菓子まで、幅広いお菓子が並んでいます。

「経験を積めば積むほど、400年という歴史の重みを感じます」と話す18代目店主の中村伊英さん。伝統を大切にしながら、幅広い世代にお菓子を食べる喜びを伝えたい、とさまざまなお菓子作りに取り組まれています。

大切に受け継ぐ伝統の新しい形として取り組むのが”芭蕉俳菓”。
伊賀で生まれ育った俳人、松尾芭蕉の俳句を和菓子で表現した作品です。
松尾芭蕉が生涯で詠んだ約1,000の句を一つ一つ和菓子にし、今では半分ほどが完成しているそう。

松尾芭蕉の俳句を和菓子で表現した芭蕉俳菓

時代のニーズに合わせてつくられた洋菓子にも、和菓子店ならではのこだわりが。
和菓子の技術や素材をいかした洋菓子は”西洋和菓子”と名付けられ、やさしい味わいが人気を呼んでいます。
チーズケーキは、間にこし餡を挟むことであっさりとしたやさしい甘さに。世代をこえて愛される人気商品です。

桔梗屋織居の店内には様々な西洋和菓子が並ぶ

 

和菓子のもつ力、
嗜好品がつくる食べる喜び

桔梗屋織居の看板商品の一つに”おかゆ大福”があります。
もち米の代わりにうるち米を使うことでやわらかさと食べやすさを実現し、嚥下食として介護の現場でも取り入れられています。

喉につまりにくいおかゆ大福

和菓子は嗜好品であり、食べなければ生きていけないものではありません。
だからこそ、生きるためではなく喜ぶために食べることが、人間らしさではないか。癒される、嬉しく感じる、リフレッシュできる、嗜好品だからこそ提供できた喜びを、中村さんは感じてきたそうです。

おかゆ大福を始め、桔梗屋織居のお菓子には、「食べる人を幸せにしたい」という中村さんの想いが込められています。
400年の伝統と優しい想いが詰まった和菓子、伊賀で味わってみてはいかがでしょうか。

 

 

 

基本情報

店名 桔梗屋織居
住所 〒518-0861
三重県伊賀市上野東町2949
電話番号 0595-21-0123
公式サイト https://www.k-orii.com
営業時間 8:30〜9:00
定休日 なし
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