一期一会のお茶 – 萩村製茶(四日市市)

おいしいお茶をつくってお届けする

三重県の茶の栽培面積・荒茶生産量は、実は静岡県、鹿児島県に次ぐ全国第3位。かぶせ茶については全国第1位で、全国シェアの約70%を占めていると言われています。

これを支えているのが、四日市市水沢地区に茶畑と製造工場を構える有限会社萩村製茶。

鈴鹿山脈のふもとにあり、降水量が多く、豊富な伏流水、扇状地で水はけの良い土壌があり、夏でも霧がかかる非常にお茶づくりに適した地区にあります。

県内で生産量・規模ともにトップとも言われ、年間約370トンを生産しています。主力は抹茶のもととなるてん茶が90%を占め、かぶせ茶・ほうじ茶・玉露・ギャバロン・玄米・和紅茶も製造しています。
さて、アメリカにおいては、大手コーヒーチェーンのメニューの中で、コーヒーの次に人気があるのが抹茶ラテだと聞きます。萩村製茶は2017年から大手コーヒーチェーンと協力し、コーヒー豆かすをリサイクルする取り組みをしています。コーヒー豆かすから作ったたい肥でお茶を育てる。育ったお茶はフード商品に生まれ変わります。消費して終わるのではなく、未来を考えた循環型を取り入れています。

タイトルにある「おいしいお茶をつくって、お届けする」という言葉は会社の経営理念です。一見、何気ない言葉のように感じますが、お茶にたいして真っ直ぐな姿勢を持ち、過去・現在・未来の萩村製茶の在り方を表しています。

製造するにあたり大切にしていること。

それは、各々の生葉が持つ“本質を見抜くこと”。

同じ種類の葉でも育つ環境により違ってきます。気象条件や土壌条件はもちろんですが、隣り合う場所でも少しずつ違ってきます。愛情をもって育てた生葉だからこそ、色の濃淡など生育の状態から特徴・本質を見抜き、均一な品質に選別することが重要となってきます。

日々お茶と向き合い、茶葉それぞれの特徴を生かした製造行程を選択して出来上がったお茶は、幾度となく素晴らしい賞を受賞しています。渋味が苦手な方でもおいしく飲めるものや、香りを楽しめるもの、深いうまみ・豊かで奥行きのある味わいなど、お茶本来の味わいをお楽しみください。

喜びをどこにおくのか。

「お客様に喜んでいただくことが、自分たちの喜びです」と答える取締役の萩村浩史さん。

水沢地区は心優しく他人を思いやる穏やかな田舎ならではの人の良さがあります。その風土を大切にしながら、日々喜んでいただけるお茶作りをしています。

味や香りの違いの中から、ご自身の好きなお茶を見つけ、ゆっくりとお茶を飲む時間を楽しんでいただけたらと語ります。日本のお茶文化を大切に受け継いでいくために、国内だけではなく海外にも目を向けながらお茶の魅力を伝えています。


伊勢国で古くから産出された日本茶。
とくに水沢地区では、鈴鹿山脈の麓でよく雨が降り、近くの内部川は伏流水から流れでます。土壌も水はけがよく、お茶づくりに適した環境が整っています。5月なると綺麗な翠色の葉が芽吹きます。

萩村製茶では、農家から仕入れる生葉を、丁寧に鑑定し、抹茶にするかかぶせ茶にするかなど、どのようなお茶に仕上げるかを決めています。お茶は、生育の環境に大きく左右され、時々で味が異なります。その一期一会のお茶を、どのように仕上げるのか、常にお茶と向き合っていました。

[配信日]2021年05月12日
[企業名]有限会社萩村製茶
[出演]取締役 萩村浩史 他

基本情報
住所〒512-1105 三重県四日市市水沢町3285
公式サイトhttp://hagimura.jp/

※情報は取材時のものであり、変更の場合があります。

動画リンク先
YouTubehttps://youtu.be/Uiru9Ms3stE