金彩を施す陶芸作家 – 光風窯(四日市市)

煌びやかな金色の上絵が、どんな料理にもマッチする

オリジナリティ溢れる、上品な金色の豪華な器の数々

光風窯と言えば、唯一無二ともいえる金色の上絵。

陶芸と聞くと、渋い骨董を想像されるかと思いますが、光風窯の象徴である金色の上絵は華やかなデザインで器が一つあるだけで、その場が煌びやかになること間違いありません。

この代表的な作品を作陶しているのが陶芸家の熊本栄司氏です。

アーティスティックな感性がオリジナリティを醸す

四日市萬古焼は、こうでなければいけないという決まりはなく「自由」にできるのが特徴です。

常識という枠にとらわれず自分のスタンスを貫くからこそ、自分を思いっきり表現でき、自分の持ち味を出すことで唯一無二の作品を作り出すことができるのです。

伝統的な技法を継承していくことを大切にしながらも、そこに作陶家のオリジナリティが注ぎ込まれ、作品として昇華されること。それこそが四日市萬古焼の伝統を紡いでいくものと考えられているため、光風窯では決められた枠におさまらない挑戦を続けています。

もっと多くの人に、萬古焼を知ってもらいたい

地場産業でもある四日市萬古焼を知ってもらう機会として、光風窯では陶芸教室を開催しています。

ここでは全員が自由に作りたいものを作陶するというスタイルで行っており、多くの自由な発想がここから生まれることから、たくさんの方と出会えるだけでなく、いろんな情報や刺激をもらえる楽しい場所となっており、これが四日市萬古焼の新しい作品を生み出すことに繋がっています。

光風窯では、今後いろんな作陶家が集まってマルシェなどを行い、人と人の交流の場所を作るとともに、情報発信もあわせて、四日市萬古焼、ひいては地域の文化に貢献する複合的な活動をしていきたいと考えているとのことです。

一見派手に見える装飾が、驚くほど料理にマッチする

一般的には、食器に金色やピンクを食器に使うと派手すぎる印象を持たれる方が多いと思いますが、光風窯の器を食器として使うと、不思議なことに料理の彩りがとても明るくなり、それでいてとても上品に見えます。

一見派手な洋服でも、センスのいいものであれば想像していたより派手ではなく、意外としっくりしたりするのと似ていて、光風窯の金色やピンクの食器にお料理を盛ってみると、今までになくお洒落な感じになったり、とても品良く見えてしまうところに、作陶家の技の妙を感じずにはいられません。

圧倒的なデザインで自身のスタンスを貫いているからこそ、多くの人の心を掴んでは離さない世界観を作り出しています。

自由な発想を貫く姿勢が、四日市萬古焼の伝統に新たな風を生む

熊本 栄司氏

「もし反対の意見があったとしても、それを素直に聞いていたら何もできない。四日市萬古焼は自由とは言え、異端児と思われている部分も多少はあるが、自分の作陶スタイルを貫き通すことで、産業地に一石を投じることができているのではないかという実感があります。」

そうお話しをされる熊本氏の言葉には、とても強い意志と想いが込められていました。

一作陶家でありとても素晴らしいアーティストの作品に、これからもたくさんの人々が魅了されていくことでしょう。


金彩を大胆に施したド派手な萬古焼の食器。オリジナリティあふれる作品でひときわ異彩を放つ陶芸作家 熊本栄司さん。若くして『陶芸ビエンナーレ』グランプリを受賞など注目を集めるものの「オブジェではなく人に役立つものつくりたい」と食器の制作へ。陶芸家は作品で自己主張するもの、自分のやりたいことをやるというスタンスを貫き、唯一無二・圧倒的な存在感の作品を追求。派手な器は食材を殺すという常識を覆し、生活に煌びやかな彩を添える新しい萬古焼の世界を展開しています。
コロナ禍で不安に駆られる人たちのために制作した、疫病を収める妖怪と言われるアマビエグッズが大人気に。トレンドを捉える力とスピーディーなアクション。伝統文化の継承が、柔軟な発想と行動力によって支えられていることを教えてくれます。

[配信日]2020年09月24日
[企業名]光風窯
[出演]陶芸作家 熊本栄司 他

基本情報
住所〒510-0801 三重県四日市市三ツ谷東町8-10
電話番号059-333-3537
公式サイトhttps://eiji-kumamoto.com/

※情報は取材時のものであり、変更の場合があります。

動画リンク先
YouTubehttps://youtu.be/OVGPRdIaUW4